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2023.05.24

【岡崎の楽しいよりみち】御菓子司 和泉屋

【岡崎の楽しいよりみち】御菓子司 和泉屋

小野ふとん店より

普段のおやつやちょっとしたおつかいものなどにもよく利用します。平たいみたらし団子もタレがしっかりからんで美味しくて! お店の奥で食べられる「関東煮(おでん)」は岡崎市民のご当地グルメです。

〈御菓子司 和泉屋〉

・オススメの理由
創業は小野ふとん店とほぼ同じ頃。長く愛され続ける秘密はお菓子の味へのこだわりだけでなく、ずっと変わることのない庶民的な店の雰囲気にも。

・お店のある場所
名鉄東岡崎からも徒歩圏内の康生通西沿い
(岡崎市康生通西2-6) 小野ふとん店から車で5分

・営業時間
9:30〜18:00

・定休日
水曜日、第1・第3火曜日休

小野ふとん店の北、乙川をはさんでおよそ800m。かつて岡崎城の城郭内だったという康生通で「より良い素材でより安く、より美味しく」をモットーに、昔ながらの味を手作りで守り続けるのが「和泉屋」です。

 創業90年を超えた今も開店前から行列ができるほどの人気ぶりで、年季を感じる店頭のケースには、ういろやおはぎ、蒸しカステラといった定番商品のほか、季節ごとのお菓子がずらりと並びます。「創業当時は大福餅だけ。一個一銭で〝一銭餅〟。お客様の声に応えているうちに種類がどんどん増えていったんですよ」と、3代目・奈倉啓介さんの母、通世さん。店内では好きなお菓子を一つから楽しむことができます。

ひな祭りの時期にだけ味わえる「いがまんじゅう」は、米粉の生地にあんこを包み、色をつけた餅米を飾った郷土のお菓子。ひな祭りに食べるのは西三河地方特有の風習で、由来は諸説あるそうです。「私はね、岡崎城に忍び入った伊賀の忍者が、来た道を忘れないように干し飯を目印に置いたのが始まりじゃないかと思うのよ」と通世さんからは楽しい説もお聞きしました。

 そんな通世さんは岡崎生まれの岡崎育ち。その明るい笑顔も今やすっかりお店の名物。4代にわたって通う常連さんも多く、創業以来変わらない味と雰囲気は岡崎の誇りです。

始めた75年前から継ぎ足しながら使い続けている出汁が自慢の関東煮。真夏も売り上げは変わらず、かき氷と一緒に食べるお客さんも。